先に結論:高齢者講習は、更新期間満了日に70歳以上となる方が更新前に受ける講習です。標準的な2時間講習は、講義30分、運転適性検査器材による指導30分、実車指導60分で構成されます。
| 内容 | 時間の目安 | 確認すること |
|---|---|---|
| 講義 | 30分 | 事故実態、運転者の心構え、安全運転の知識 |
| 運転適性検査 | 30分 | 動体視力、夜間視力、視野など |
| 実車指導 | 60分 | コースを走り、現在の運転を振り返る |
高齢者講習は運転技能検査とは異なり、点数で更新の合否を決める検査ではありません。費用、持ち物、予約方法は地域や受講区分で異なるため、届いた通知書と住所地の都道府県警察で確認してください。
予約が取れない場合の対処法/運転技能検査との違い/75歳以上の更新全体
確認元:警察庁「高齢運転者の交通事故防止対策」、警察庁「高齢運転者対策の概要」(2026年7月17日確認)
実家の食卓に、免許更新の通知書が置かれている。
親は封筒を開けたまま、「高齢者講習って、何をされるんだ」と少し不機嫌そうに言う。家族は横から紙をのぞき込みながら、つい検索します。
「高齢者講習 何をする」
「高齢者講習 実車 失敗」
「高齢者講習 落ちる」
検索しているうちに、家族の方が不安になってきます。車に乗るのか。視力検査のようなものがあるのか。先生に運転を見られるのか。うまくできなかったら更新できないのか。
まず落ち着いて整理したいのは、高齢者講習は、本人を責めるための場でも、家族が返納を迫るための材料でもないということです。警察庁の資料では、高齢者講習は、講義、運転適性検査器材による指導、実車指導などで構成され、70歳以上の高齢運転者が運転免許証等の更新時に受講するものとして説明されています。
この記事では、高齢者講習で何をするのか、講義・運転適性検査・実車指導の内容、家族が通知書で確認すること、本人にどう声をかけるとよいかを、公的情報をもとに整理します。
本記事は一般的な情報整理を目的としています。警察庁や都道府県警察が実施する公式講習ではなく、免許更新の結果、認知症の診断、運転可否を判定するものではありません。実際の日時、会場、手数料、持ち物、受講方法は、届いた通知書と都道府県警察の公式情報をご確認ください。
高齢者講習では何をする?内容・時間・費用を確認
警察庁の令和8年版「高齢運転者対策の概要」では、高齢者講習について、講習時間2時間の例として次の構成が示されています。
| 内容 | 時間の目安 | 何をするか |
|---|---|---|
| 講義 | 30分 | 地域の交通事故の実態、運転者の心構え、安全運転の知識などを学ぶ |
| 運転適性検査器材による指導 | 30分 | 動体視力、夜間視力、視野などを器材で確認し、結果に基づく指導を受ける |
| 実車指導 | 60分 | 教習所などのコース内で運転し、現在の運転を振り返る |
ただし、ここで書く内容は全国の基本的な制度理解です。実際の講習時間、予約方法、持ち物、実施場所は、地域や通知書の内容で確認してください。
家族が本人に説明するなら、次のくらいで十分です。
講義を聞いて、目の見え方などを器材で確認して、コース内で少し運転を見てもらう講習みたい。
まずは通知書に書いてある予約先と持ち物を確認しよう。
ここで「試験みたいなもの」「落ちたら大変」と言うと、本人の不安が強くなります。
関連記事: 75歳以上の運転免許更新ガイド
高齢者講習の実技は、試験ではなく振り返りのための指導
普通自動車対応免許を持ち、運転技能検査の対象でない方の高齢者講習は、講義・運転適性検査・実車指導を含む2時間が基本です。高齢者講習の実車指導は、運転技能検査の合否判定とは別です。うまく見せる準備より、普段の運転で確認が遅れやすい場面を本人が振り返れる状態で受けることが大切です。
| 内容 | 行うこと | 家族が事前にできること |
|---|---|---|
| 講義 | 交通状況や安全運転に必要な知識を確認 | 通知書と筆記用具を準備する |
| 運転適性検査器材による指導 | 視野や反応などを機器で確認し、結果に応じた説明を受ける | 眼鏡・補聴器など免許条件に必要な物を確認する |
| 実車指導 | 実際に車を運転し、指導員から助言を受ける | 体調、服薬、会場までの移動に無理がない日を選ぶ |
実車指導の前後で家族が聞くこと
- 本人が難しいと感じたのは、確認、速度調整、右左折、車体感覚のどれか。
- 指導員から、普段の運転で意識するよう伝えられたことは何か。
- 帰宅後も運転するとき、避けたい時間帯や道路はあるか。
- 本人自身が不安を感じた場面はあったか。
「問題なく終わった?」だけでは、本人は責められていると感じやすくなります。「どの場面が一番疲れた?」「次に気を付けたいことは何だった?」と具体的に聞き、日常の運転記録へつなげてください。
実車指導がない人もいる
普通自動車を運転できない免許のみを持つ方や、別に運転技能検査を受ける対象者は、高齢者講習の実車指導が免除され、1時間の講習となる案内があります。本人の区分は、年齢だけで決めず通知書で確認します。
確認日:2026年7月31日。参照:警察庁「高齢運転者の交通事故防止対策」、神奈川県警察「高齢者講習の内容・所要時間・手数料」。
高齢者講習を受ける人
高齢者講習は、70歳以上の運転免許更新で関係する講習です。
ここで見る年齢は、単に今日の年齢ではなく、免許の更新期間満了時の年齢です。通知書が届いたら、まず本人の年齢、更新期限、講習の対象であること、予約方法を確認します。
家族が確認する項目:
- 更新期間満了時の年齢
- 高齢者講習の予約先
- 講習会場
- 講習日と免許更新期限の余裕
- 持ち物
- 会場までの移動手段
- 75歳以上の場合は認知機能検査の有無
- 75歳以上で一定の違反歴がある場合は運転技能検査の対象かどうか
70歳から74歳と75歳以上では、関係する手続きが変わります。75歳以上では認知機能検査が加わり、一定の違反歴がある場合は運転技能検査の対象になる場合があります。
関連記事: 70歳から74歳と75歳以上の違い
講義では何をする?
講義では、地域の交通事故の実態、運転者の心構え、安全運転の知識などを学びます。
親が「今さら講義なんて」と言うことがあります。長年運転してきた人ほど、「自分は分かっている」と感じやすいです。ただ、講義の目的は、本人を否定することではありません。高齢期に起こりやすい見え方、判断、反応の変化を踏まえて、今の運転を見直す機会と考えた方が現実的です。
家族の声かけとしては、次のようにします。
避けたい言い方:
ちゃんと講義を聞いて、危ないって自覚してきて。
使いやすい言い方:
最近の事故の傾向や注意点を確認する時間みたいだよ。
帰ってきたら、どんな話だったか教えて。
本人に「監視されている」と感じさせるより、「情報を持ち帰ってもらう」くらいの距離感にすると、会話が荒れにくくなります。
運転適性検査器材による指導では何をする?
警察庁資料では、運転適性検査器材による指導として、器材を用いて動体視力、夜間視力、視野などの検査を行い、検査結果に基づく指導を実施すると説明されています。
ここでいう検査は、本人の目の見え方や反応の特徴を確認し、安全運転のための指導につなげるものです。家族がこの結果だけを見て、運転可否や医学的な診断を決めるものではありません。
本人が不安になりやすいポイント:
- 機械の操作に戸惑う
- 動体視力や夜間視力という言葉で不安になる
- 「見え方が悪い」と言われたらどうしようと考える
- 家族に結果を知られるのが嫌だと感じる
家族ができる準備は、眼鏡や補聴器、当日の体調、会場までの移動を整えることです。
確認するもの:
- 眼鏡
- 補聴器
- 通知書
- 免許証
- 筆記用具
- 服薬のタイミング
- 会場までの交通手段
持ち物は地域や通知書により異なります。必ず通知書と都道府県警察の案内を確認してください。
実車指導では何をする?
高齢者講習で本人が一番気にしやすいのが実車指導です。
警察庁資料では、実車指導は通常3人程度を1グループとして実施され、受講者1人当たりの指導時間はおおむね20分間、走行時間はおおむね10分間と示されています。
課題としては、次のような内容が示されています。
- 指示速度による走行
- 一時停止
- 右左折
- 信号通過
- 段差乗り上げ
これを聞くと、家族は「できなかったらどうなるのか」と不安になります。本人も「人に運転を見られるのは嫌だ」と感じるかもしれません。
ただ、高齢者講習の実車指導は、運転技能検査とは別に考えます。運転技能検査は、75歳以上で一定の違反歴がある方が対象になる場合がある制度で、減点方式や基準点が示されています。高齢者講習の実車指導は、現在の運転を振り返り、指導を受ける機会として整理します。
本人に伝えるなら、次のようにします。
コース内で少し運転して、今の運転の注意点を見てもらう時間みたい。
本番の道路でいきなり困らないように、講習で確認してくる感じだね。
関連記事: 運転技能検査が必要になる違反歴
講習で「落ちる」のか不安なとき
検索では「高齢者講習 落ちる」と調べる人も多いです。
家族としては、親が実車でうまくできなかったら更新できないのでは、と不安になります。本人も「人に見られて失敗したら恥ずかしい」と感じるかもしれません。
ここは、高齢者講習と運転技能検査を分けて考えます。
高齢者講習は、講義、運転適性検査器材による指導、実車指導を受ける講習です。一方で、75歳以上で一定の違反歴がある場合に対象となる運転技能検査は、コース内を走行し、減点方式で採点され、一定の基準に達しない場合は免許証等の更新を行わないとされています。
つまり、通知書に「運転技能検査」の対象と書かれているかどうかを確認することが重要です。家族が勝手に「講習に落ちる」と言って不安をあおるのは避けます。
確認する順番:
- 通知書に高齢者講習だけが書かれているか
- 認知機能検査の案内があるか
- 運転技能検査の対象と書かれているか
- 分からない場合は運転免許センターや都道府県警察へ確認する
関連記事: 運転技能検査に不合格だった場合
家族が当日までに手伝えること
高齢者講習で家族が手伝えるのは、本人の代わりに受けることではなく、当日までの不安を減らす準備です。
手伝えること:
- 通知書を一緒に読む
- 予約日時をカレンダーに書く
- 会場までの行き方を確認する
- 当日の持ち物を袋にまとめる
- 眼鏡や補聴器を忘れないようにする
- 講習後に何を言われたか、本人から聞く時間を作る
- 75歳以上の場合は認知機能検査や運転技能検査の案内も確認する
避けたいこと:
- 本人を試すように毎日運転を採点する
- 「講習で危ないと言われたら返納ね」と先に結論を迫る
- 兄弟姉妹に本人の不安を大げさに共有する
- 通知書を本人に無断で取り上げる
- 会場や警察に確認せず、ネット情報だけで判断する
家族が焦るほど、本人は「免許を奪われる」と感じやすくなります。まずは、通知書と当日の準備に絞る方が進めやすいです。
講習後に聞くとよいこと
講習が終わったあと、家族はつい「どうだった?大丈夫だった?」と聞きたくなります。
この聞き方だと、本人は評価されたように感じることがあります。
使いやすい聞き方:
- どんな話があった?
- 見え方や反応で気づいたことはあった?
- 実車指導で注意されたことはあった?
- 夜や雨の日の運転について何か言われた?
- 次の更新手続きで必要なことはある?
本人が何か注意を受けたと言った場合も、すぐ返納の話に結びつけない方がよいです。
たとえば、本人が「一時停止をもう少ししっかりと言われた」と話したら、家族はこう返せます。
そうなんだね。じゃあ、普段の運転でも一時停止を少し意識しようか。
気になることが続くようなら、相談窓口にも聞いてみよう。
講習後の会話は、本人を追い詰める場ではなく、注意点を日常に戻す場です。
高齢者講習と返納の話を混ぜすぎない
親の運転に不安がある家族ほど、高齢者講習を返納のきっかけにしたくなります。
「講習で危ないと言われたら返納して」
「実車でうまくできなかったら車をやめて」
「先生に言われたら納得するでしょ」
この言い方は、本人にとってかなり強く響きます。講習そのものを避けたい、結果を話したくない、家族に書類を見せたくない、という方向に進むことがあります。
返納や運転制限を考える場合は、高齢者講習とは別に、次の材料をそろえます。
- ヒヤリハットの記録
- 車の傷や修理の有無
- 夜間、雨天、遠出など不安が強い場面
- 通院や買い物で車が必要な理由
- 代替手段
- 安全運転相談窓口や地域包括支援センターへの相談
高齢者講習は、本人の運転を見直す機会です。返納判断は、生活準備と相談先を含めて別に整理します。
関連記事: 運転を続けるか考える
無料体験ナビで確認できること・できないこと
当サイトの無料体験ナビは、高齢者講習や認知機能検査の前に、本人と家族が制度の流れを整理するための補助です。
できること:
- 75歳以上の免許更新で関係する流れを確認する
- 認知機能検査の雰囲気を体験する
- 家族が通知書、予約、持ち物、相談先を整理するきっかけにする
- 講習後に、運転の不安をどう話すか考える材料にする
できないこと:
- 高齢者講習の結果を予測する
- 公式検査と同じ問題を出す
- 認知症かどうかを診断する
- 免許更新の可否や運転可否を判定する
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免許更新前に、検査と講習の流れを家族で整理する
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不安が強いときの相談先
高齢者講習そのものの予約、持ち物、会場、手数料は、通知書と都道府県警察の案内を確認します。分からない点は、通知書に書かれた問い合わせ先や運転免許センターへ確認します。
一方で、運転そのものに不安がある場合は、安全運転相談窓口も候補になります。警察庁は、全国統一の安全運転相談ダイヤル #8080 を案内しています。発信場所を管轄する都道府県警察の安全運転相談窓口につながります。
相談前にまとめたいこと:
- 本人の年齢
- 更新時期
- 通知書に書かれた講習や検査
- 家族が気になる運転場面
- 車の傷やヒヤリハット
- 通院や買い物で車が必要な頻度
- 家族が送迎できる範囲
関連記事: 安全運転相談ダイヤル
よくある質問
Q. 高齢者講習は何時間ですか?
警察庁資料では、高齢者講習の例として、講義30分、運転適性検査器材による指導30分、実車指導60分、合計2時間が示されています。実際の案内は、届いた通知書と都道府県警察の情報で確認してください。
Q. 高齢者講習では運転しますか?
警察庁資料では、高齢者講習に実車指導が含まれるとされています。コース内で、指示速度、一時停止、右左折、信号通過、段差乗り上げなどの課題を通じて、現在の運転を振り返る指導が行われます。
Q. 高齢者講習に落ちることはありますか?
高齢者講習と、75歳以上で一定の違反歴がある方が対象になる場合の運転技能検査は分けて考えます。通知書に運転技能検査の対象と書かれているかを確認し、不明点は運転免許センターや都道府県警察へ確認してください。
Q. 家族が講習に付き添えますか?
会場までの送迎や持ち物確認は家族が手伝えることがありますが、講習を受けるのは本人です。付き添いの可否や待機場所は会場により異なるため、通知書や会場へ確認してください。
Q. 講習で注意されたら返納を勧めるべきですか?
講習での注意点だけで返納を迫るより、日常のヒヤリハット、車の傷、本人の生活、通院や買い物の代替手段、安全運転相談窓口への相談を合わせて考えます。本人を責めるより、具体的な運転条件の見直しから始める方が進めやすいことがあります。
まとめ
高齢者講習では、講義、運転適性検査器材による指導、実車指導を通じて、現在の運転を見直します。警察庁資料では、講義30分、運転適性検査器材による指導30分、実車指導60分、合計2時間の例が示されています。
家族が最初にすることは、「落ちるのか」「返納すべきか」を急ぐことではありません。通知書を一緒に読み、予約、持ち物、会場、移動手段、75歳以上の場合の認知機能検査や運転技能検査の有無を確認します。
講習は、本人を追い詰める材料ではなく、今の運転を振り返る機会です。運転に不安がある場合は、ヒヤリハット記録、安全運転相談窓口、家族会議、地域の支援につなげながら、本人の生活を守る形で次の一歩を考えます。
関連記事: 高齢者講習の持ち物と当日の流れ|家族が前日までに確認すること
参考情報
- 警察庁「高齢運転者対策の概要」: https://www.npa.go.jp/policies/application/license_renewal/pdf/r08_koureiuntengaiyou.pdf
- 警察庁「認知機能検査について」: https://www.npa.go.jp/policies/application/license_renewal/ninchi.html
- 警察庁「安全運転相談窓口について」: https://www.npa.go.jp/policies/application/license_renewal/conferennce_out_line.html
執筆・編集情報
- 執筆・編集: 親の運転相談室 運営者
- 専門資格者による個別監修: なし
- 主な確認先: 警察庁
- 最終確認日: 2026年6月22日
本記事は一般的な情報整理を目的としており、個別の運転可否、医学的診断、法的判断を行うものではありません。

