高齢者講習とは?70歳からの免許更新で親が受ける流れ

高齢者講習の流れと家族が準備することを示すアイキャッチ画像 免許更新・検査

高齢者講習は、70歳以上の方が運転免許を更新するときに、事前に受ける必要がある講習です。講習を修了していないと更新手続きができないため、「親の免許更新が近い」家族にとっては、まず内容と流れを知っておくと安心です。この記事では、70〜74歳と75歳以上での流れの違い、講習で行われること、家族が手伝えることを、警察庁の公表情報(2026年6月時点)に基づいて整理します。

高齢者講習とは?まず全体像

高齢者講習は、加齢にともなう身体機能の変化を本人が確認し、安全運転を続けるために行われる講習です。警察庁の案内では、更新期間満了日の年齢が70歳以上の方は、高齢者講習を修了していないと免許の更新ができないとされています。

大切なのは、高齢者講習は「ふるい落としの試験」ではないことです。講習は受けることに意味がある仕組みで、内容を理由に更新を拒否されるものではありません。一方で75歳以上では、講習の前に「認知機能検査」が加わり、流れが少し変わります。

70歳の免許更新で必要なのは、まず高齢者講習

更新期間満了日の年齢が70歳以上なら、免許更新前に高齢者講習を受けます。70歳から74歳までは高齢者講習が基本で、75歳以上になると認知機能検査が加わり、一定の違反歴がある方には運転技能検査も加わります。

満了日の年齢更新前に必要なもの間違えやすい点
70〜74歳高齢者講習通常の更新時講習とは別。通知書に従って事前受講する
75歳以上認知機能検査+高齢者講習「現在の年齢」ではなく更新期間満了日の年齢で確認する
75歳以上で一定の違反歴あり上記に加えて運転技能検査全員が対象ではなく、通知書の記載を確認する

通知書が届いた日に行うこと

  1. 免許証の有効期限と、更新期間満了日の年齢を確認する。
  2. 通知書に書かれた講習区分、予約先、実施場所を確認する。
  3. 会場までの移動時間と、家族が送迎する場合の予定を決める。
  4. 眼鏡、補聴器、運転免許証など、予約時に案内された持ち物を一か所へまとめる。

高齢者講習は「返納を決める試験」ではない

高齢者講習は、加齢に伴う身体機能の変化を理解し、安全運転へ生かすための講習です。普通自動車対応免許を持ち運転技能検査の対象でない方は、講義、運転適性検査器材による指導、実車指導を含む2時間が基本です。普通自動車を運転できない免許のみの方や運転技能検査対象者は、実車指導を除く1時間の案内があります。

講習で指摘を受けたときは、その場で返納を迫るのではなく、本人が困った場面、家族が日常で見た変化、今後必要な移動を分けて話します。運転への不安が具体的にある場合は、講習結果だけで判断せず、安全運転相談窓口などへ相談してください。

年齢区分で迷いやすい具体例

予約を考え始めた時点では74歳でも、免許の更新期間満了日に75歳となる場合は、75歳以上の手続として認知機能検査等の対象になります。反対に、家族が「もう75歳だから技能検査も全員必要」と思い込むのも誤りです。運転技能検査は、普通自動車対応免許を持つ75歳以上の方のうち、一定の違反歴がある対象者に限られます。通知書の記載を年齢だけで読み替えず、分からない欄は住所地の運転免許センターへ確認します。

二種類のはがきを混ぜない

高齢者講習等の通知書は、更新前に必要な検査・講習を予約するための案内です。講習等が終わった後、通常の更新場所や必要書類を知らせる更新連絡書が別に届く地域もあります。家族は両方を同じ封筒へ入れ、済んだ手続に日付を書いてください。講習を受けただけで免許更新が完了したと思い込まず、最後の更新申請まで予定表に入れます。

予約方法、実施場所、支払方法、検査・講習の順番には地域差があります。別の都道府県の体験談をそのまま使わず、住所地の警察公式ページと本人へ届いた通知書を優先してください。

確認日:2026年7月31日。参照:警察庁「高齢者の運転免許証の更新制度」警察庁「高齢運転者の交通事故防止対策」神奈川県警察「75歳以上の方の運転免許更新手続」

70〜74歳:講習を受けてから更新する

更新期間満了日の年齢が70〜74歳の方は、高齢者講習を受講 → 更新手続きという流れになります。更新のお知らせ(ハガキ)が届いたら、記載された教習所などに予約を取り、講習を受けてから運転免許センター等で更新します。

  • 講習では、座学のほか、視力など運転に関わる機能の検査や、実際の運転についての指導が行われます(実施内容・所要時間・手数料は都道府県警察の案内でご確認ください)
  • 予約が混み合う地域もあるため、お知らせが届いたら早めに予約するのがコツです

75歳以上:認知機能検査が先に加わる

更新期間満了日の年齢が75歳以上の方は、認知機能検査 → 検査結果に基づく高齢者講習 → 更新手続きという二段階の流れになります。また、過去3年間に信号無視などの一定の違反歴がある方は、実車で行う「運転技能検査」の対象になります。

それぞれの内容は別の記事でくわしく解説しています:75歳以上の免許更新と認知機能検査の流れ運転技能検査とは?対象になる人と注意点

免許更新までの流れ(年齢で変わる) 70〜74歳 高齢者講習 更新手続き 75歳以上 認知機能検査 高齢者講習 更新 手続き ※75歳以上で過去3年間に一定の違反歴がある方は、実車の「運転技能検査」も対象になります ※講習・検査の内容や手数料は都道府県警察の案内でご確認ください
図:年齢によって変わる免許更新までの流れ(2026年6月時点の警察庁公表情報をもとに作成)

家族が手伝えること

講習や検査は本人しか受けられませんが、その前後は家族の出番です。

  • お知らせハガキの確認 — 期限・予約先・必要なものを一緒に確認する(ハガキの見落としによる失効を防げます)
  • 予約の手伝い — 電話やウェブ予約が苦手な親に代わって日程を調整する
  • 送迎 — 講習会場が遠い場合は送迎を申し出ると、本人の負担が減ります
  • 形式や流れを確認する機会づくり — 検査の形式に不安がある場合は、当サイトの運転力チェック体験&トレーニングで当日の流れを事前に知ると、当日の緊張がやわらぎます

講習をきっかけに「これからの運転」を話し合う家庭も多くあります。切り出し方は親の運転で言ってはいけない言葉・伝え方が参考になります。

よくある質問

Q. 高齢者講習に「落ちる」ことはありますか?

高齢者講習は合否を判定する試験ではなく、受講して修了することが更新の条件です。ただし75歳以上で一定の違反歴がある方が対象になる「運転技能検査」には合格基準があり、合格しないと更新できません。くわしくは運転技能検査の記事をご覧ください。

Q. 講習の予約はいつからできますか?

更新期間満了日の6か月前から受けられる手続きがあります。お知らせハガキに予約方法が記載されているので、届いたらすぐ確認するのがおすすめです。地域によっては予約が取りにくいため、早めの行動が安心です。

Q. 手数料はいくらですか?

講習や検査の手数料は区分によって異なります。金額は変わることがあるため、お知らせハガキまたは都道府県警察の公式案内で最新の金額をご確認ください。

参考(公的情報):警察庁 運転免許証の更新手続警察庁 認知機能検査について

※本記事は2026年6月時点の公表情報に基づきます。制度・手数料は変わることがあるため、最新情報は都道府県警察の案内をご確認ください。

高齢者講習を「親だけの用事」にしない

警察庁の運転免許の更新等では、高齢者講習、認知機能検査、運転技能検査など、年齢や条件に応じた手続きが案内されています。家族が流れを知らないと、通知が届いた時に親も家族も不安になります。

高齢者講習は、親を責める材料ではありません。通知、予約、当日の持ち物、移動手段、講習後の更新手続きまでを家族が支えると、本人の不安が減ります。特に75歳以上では認知機能検査が関係するため、流れを分けて理解することが大切です。

70歳からの流れを家族用に整理

年齢・条件主に関係するもの家族が手伝うこと
70〜74歳高齢者講習通知確認、予約、送迎、当日の持ち物確認
75歳以上認知機能検査と高齢者講習検査と講習の順番、結果後の流れを確認
75歳以上で一定の違反歴運転技能検査が関係する場合警察庁 運転技能検査を確認
運転が不安安全運転相談安全運転相談窓口へ相談準備

通知が届いたら確認すること

  1. 更新期間満了日と年齢を確認する。
  2. 高齢者講習、認知機能検査、運転技能検査のどれが必要か通知で確認する。
  3. 予約が必要な場合は、本人任せにせず日程候補を一緒に見る。
  4. 当日の移動手段を決める。長距離や不慣れな場所なら家族送迎も検討する。
  5. 講習や検査の前後に、本人を責める会話をしない。

講習前に家族が言ってはいけないこと

避けたい言葉理由言い換え
落ちたら返納だね不安と反発を強める流れを一緒に確認しておこう
年だから仕方ない尊厳を傷つける制度上必要な手続きだから準備しよう
認知症か調べられるんでしょ医療診断と混同しやすい検査の内容と医療相談は別に考えよう

よくある質問(家族の関わり方)

高齢者講習は試験ですか?

高齢者講習は更新前に受ける講習です。75歳以上では認知機能検査なども関係するため、通知書の内容を確認してください。

家族が予約を手伝ってもよいですか?

本人の意思を確認したうえで、日程確認や送迎を手伝うことは現実的です。予約方法は地域により異なります。

講習をきっかけに返納の話をしてよいですか?

いきなり返納を迫らず、更新の流れ、運転の不安、生活手段を分けて話してください。

通知はがきが届いてから当日までの動き方

制度の全体像がつかめたら、あとは順番に進めるだけです。家族が手伝う場面は次の4つに絞られます。

  1. はがきの内容(講習区分・期限)を本人と一緒に確認する
  2. 早めに予約する。取りにくい場合の対処は予約が取れないときの確認順
  3. 持ち物と当日の段取りを前日までにそろえる(持ち物と当日の流れ
  4. 講習の中身を先に知って、本人の不安を減らす(講習では何をする?

高齢者講習は「試験に受かるための準備」をする場ではなく、「本人の運転を客観的に見てもらえる機会」です。終わったら、指導員に言われたことを家族も一緒に聞いてみてください。次の話し合いの材料が一つ増えます。

高齢者講習で実際にすること

内容何をするか家族が事前にできること
講義安全運転の知識を確認する通知書、開始時間、会場を確認する
運転適性検査動体視力、夜間視力、視野などを確認する眼鏡・補聴器・体調を確認する
実車指導実際の運転状況を確認する会場までの送迎と帰宅後の話し合いを準備する

高齢者講習・認知機能検査・運転技能検査の違いを整理する

70歳からの免許更新では、名前の似た手続きが複数登場するため、家族が混乱しがちです。まずはそれぞれの役割を分けて理解しておくと、通知書を読むときに迷いません。

名称主な対象位置づけ
高齢者講習70歳以上の免許更新者更新前に受ける講習。加齢に伴う運転の変化に気づき、安全運転に役立てるための機会
認知機能検査75歳以上の免許更新者記憶力・判断力の状況を確認する検査。警察庁は判定として「認知症のおそれがある方」または「認知症のおそれがない方」のいずれかが示されると説明しています
運転技能検査75歳以上で一定の違反歴がある人実際に車を運転して安全な運転操作ができるかを確認する検査

つまり、高齢者講習は70歳以上が広く受けるもの、認知機能検査は75歳以上が受けるもの、運転技能検査は75歳以上のうち一定の違反歴がある人が対象です。制度の詳細は警察庁「高齢者の安全運転対策」認知機能検査について運転技能検査についてで確認できます(確認日:2026年6月29日)。

予約が取りにくい時期に家族ができること

高齢者講習は、案内が届いてから会場を予約して受ける流れが一般的です。会場や時期によっては予約が取りにくいことがあるため、通知が届いたら早めに動くと、更新期限に余裕を持てます。

  • 通知書に書かれた対象の講習・検査の種類と、更新期限を一緒に確認する
  • 予約先(自動車教習所・運転免許センター等)と空き状況を早めに調べる
  • 当日の持ち物(通知書、運転免許証、眼鏡、手数料など)は通知書で確認する
  • 会場までの移動手段と、当日の付き添いの要否を決めておく

手数料や所要時間、当日の細かな流れは、講習の種類や都道府県によって異なります。金額や時間はうのみにせず、届いた通知書とお住まいの都道府県警察・運転免許センターの案内で確認してください。

講習の結果と切り離して、早めに相談したいサイン

高齢者講習は更新手続きの一部であり、合否で日常運転の安全を保証するものではありません。次のような変化が続いている場合は、講習の結果とは切り離して早めの相談を検討します。

  • 車体の同じ場所に繰り返し傷ができている
  • 車庫入れや右左折で、同乗した家族がヒヤッとする場面が増えた
  • 道に迷う、目的地を間違える、帰宅が遅れることがある

運転への不安は家族だけで抱え込まず、警察庁が案内する安全運転相談窓口(全国統一の安全運転相談ダイヤル #8080)にも相談できます。受付は原則として平日の執務時間内です(確認日:2026年6月29日)。

まとめ

高齢者講習は、講義、運転適性検査、実車指導の内容を知ったうえで、通知確認と当日の移動を家族が支えると安心です。

次に読む記事、参考情報、執筆・編集情報の順で確認できるよう、記事末尾の構成も統一しています。

次に読むページ

この記事だけで結論を急がず、いま詰まっている論点に近いページへ進んでください。

参考情報・公式情報

  • 警察庁 運転免許の更新等(確認日: 2026年6月26日)
  • 警察庁 認知機能検査(確認日: 2026年6月26日)
  • 警察庁 運転技能検査(確認日: 2026年6月26日)
  • 本記事は一般的な情報整理です。個別の運転可否、医学的診断、免許更新・返納手続きの確定判断、費用見積もりを行うものではありません。必要に応じて都道府県警察、医療機関、自治体、専門窓口に確認してください。

執筆・編集情報

項目内容
執筆・編集親の運転相談室 運営者
専門家による個別監修なし
確認方法警察庁、厚生労働省、国土交通省、自治体等の公式情報を確認
最終確認日2026年6月26日

専門家監修なしの注意書き

本記事は一般的な情報整理であり、専門家監修済みの記事ではありません。個別の運転可否、医学的診断、法的判断、免許更新・返納手続きの確定判断を行うものではありません。

地域差や個別事情がある場合は、本人の住所地を管轄する都道府県警察、医療機関、自治体、地域包括支援センターなどに確認してください。

関連記事

同じテーマを別角度から確認できる記事です。

状況を整理してから次の確認へ進む

家族で話す前に、心配な場面、生活上の困りごと、相談先を整理しておくと、本人を責める話し合いになりにくくなります。

形式や流れを確認する 免許更新・検査ガイドを見る

無料チェックや体験コンテンツは、運転可否・免許更新の合否・認知症診断を判定するものではありません。相談前に状況を整理するための目安です。

タイトルとURLをコピーしました